02/09: スパコン、スペシャルピリオド
久々の更新です。
まづは、以下の産経ニュースの記事をお読みください。
完成しても「世界一」逃す 次世代スパコン、事業仕分けで出遅れ (産経ニュース2010.2.3 23:49)
次世代スパコン開発に向け、富士通がつくった試作機(富士通提供) 政府の行政刷新会議による事業仕分けでいったん「事実上の凍結」とされながら、“復活”して予算がつけられることになった理化学研究所(埼玉県)の次世代スーパーコンピューター施設(神戸市中央区)の本格稼働が、予算削減騒動の影響で約半年遅れ、その間に米国のスパコンが完成するために「世界一」を逃す見通しであることが3日、関係者の話で分かった。
事業仕分けの際、参加した国会議員の「世界一になる理由は何でしょうか」という質問がテレビなどで流れ、大きな騒動になったが、結局「世界一の処理速度を実現するのは難しい」(同研究所)形に終わりそうだ。
同研究所によると、事業仕分けの影響を受けるのはシステム開発部門。現在米国にある世界最速コンピューターより50倍速い毎秒1京(1兆の1万倍)回の演算を行うシステムを開発し、世界最速の奪還を目指していたが、事業仕分けで40億円の予算削減が決定。このためハードウエアの導入時期が予定していた平成23年11月から半年遅れの24年6月になる。この間に、日本のスパコンの性能をしのぐ米国製が完成してしまう可能性が高いという。
(引用終わり)
民主党政権が事業仕分けなどいうパフォーマンスのためのパフォーマンスをやったおかげで日本のスパコン世界一逃す公算が高くなりました。これは単なるコンピュータ分野の出遅れ、という簡単な話ではなく、渡辺貞プロジェクトリーダーの「世界最速をめざすからこそ、さまざまな技術開発ができる」という言葉にも表れているように、その中に含まれる多くの日本の最先端技術がすべて世界一から遠のくことを意味しています。そうなると今後日本が技術立国していくのに暗雲立ち込めてくることは自明になってきます。少なくても、十分世界一が射程に入っているものも「よくてギリギリ世界一」になってしまうものが多発することは少し考えれば誰もが容易に想像できるでしょうし、「ギリギリで世界2位になってしまう」というものがそれより多くなるであろう事も容易に想像つくことでしょう。
「世界一になることに意味があるのか?」という大脳前頭葉が死滅しているとしか取れない頭の出来を披露した政治屋もいたようですが、少なくても日本という国の将来を考えたとき、スーパーコンピュータが世界一になるということは周辺技術分野でも世界一を多数獲得することであり、これに意味があるということがわからないというのは大脳前頭葉死滅くらいでは表現しがたい頭脳レベルであるというしかないでしょう。もっとも、日本という国を世界の先進国から蹴落とそうという意図があるなら大変優秀な頭脳の持ち主といえるのもまた事実ではありますが。
まぁ、政治的議論やスーパーコンピュータに関する意見や世界一の意味のわからない頭や、日本に対する悪意などの是非は別としても、こうした深刻な事態になってきていることは事実ということを指摘することで話を先に進めます。
さて、現在の世界は石油という化石燃料にエネルギーのほとんどを依存しています。当然日本も例外ではありません。しかし、この石油も妄言のものですから、もうそんなに持たないことも誰でもがわかっていることです。そうなると資源も大して持たない日本にとって、技術力に頼れない状況が訪れれば、ソ連崩壊後のキューバのようになる可能性はかなりあるわけです。
1989年のソ連崩壊によって、小さな島国であるキューバは突然支援を失い、1990年には、極端なモノ不足とあらゆるレベルでの困難を経験する時期になってしまい、いまだにある程度は存在している。何と言ってもほぼ一夜にして、キューバでは実際に燃料もなければ、輸入食料もなくなり、それまで輸入されていた肥料と殺虫剤の約80%も失ったのだから、その困難さは想像を絶するものといえるでしょう。これをキューバでは
「スペシャル・ピリオド」と読んでいます。
食料40%、木材10%、エネルギー4%
これが現在の日本の自給率です。これで、化石燃料が枯渇してきている中で技術も世界一ではない日本にどの国が石油を今のように使えるようにしようと思うでしょうか。また、仮に運よく石油を手に入れられたとしても、しょせんそんなに長く続くものではないのですから一時的な気休めでしょう。
そうなると、自動車とかほとんど使えないし、農業でも農機が使えない、電車も怪しい、と当時のキューバほどにはならないとしても、感覚としては同じくらいかそれよりかなり悲惨な状況に感じるのは間違いないでしょう。
少し考えただけでも、100年くらいの後退は十分ありうるでしょう。ましてや現政権がアメリカとの同盟より、中国、朝鮮半島重視の姿勢を打ち出しているのですから、原油のストップという悪夢がもうすぐそこまで来ている状況にひた走っていることは自明です。
こうなると私たちが自衛策としては、サステナビリティ、つまり持続可能な開発やそれに基づく持続可能社会の実現が急務であるということになります。もちろん他にも大切なことはあるでしょうが、基軸となるのはサステナビリティに尽きるといっても現実的選択肢としては問題ないでしょう。(国連の「環境と開発に関する国際委員会」で提唱されたこのサステナビリティについてはまた別の機会でに取り上げることにします)
ともあれ、問題点をあげつらったり、それについての不平不満を言っていても事態はまったく良い方向には進みません。急務なのは一刻も早く持続可能なコミュニティを作ることでしょう。国策としてのセステナビリティが望むべくもない状態ならば、次善の策として、やはり持続可能な集落のモデルを作っておかないといけないと思うのです。しかも、ある程度の短期間でそれなりの完成度を求める必要があるのですから、ある程度の強力さを持った意思統一がコミュニティ建設の中心に必要となるでしょう。そして全国から、同じ志を持てるような人たちが、いざとなったら避難できるような、そして「その時」になったとき、各地に援助できるような持続可能な場所を作らないと、と結構今危機感を感じています。
そこで学び、そこで技術を身につけた人たちが、困った地域に行って援助して持続可能なエリアを作る。そして、その後方支援をこっちが徹底的に行う。こうした発想を実現しようという動きがきたるべき「日本版スペシャルピリオド」への現時点で私たちにできることの大きな一つでしょう。
まづは、以下の産経ニュースの記事をお読みください。
完成しても「世界一」逃す 次世代スパコン、事業仕分けで出遅れ (産経ニュース2010.2.3 23:49)
次世代スパコン開発に向け、富士通がつくった試作機(富士通提供) 政府の行政刷新会議による事業仕分けでいったん「事実上の凍結」とされながら、“復活”して予算がつけられることになった理化学研究所(埼玉県)の次世代スーパーコンピューター施設(神戸市中央区)の本格稼働が、予算削減騒動の影響で約半年遅れ、その間に米国のスパコンが完成するために「世界一」を逃す見通しであることが3日、関係者の話で分かった。
事業仕分けの際、参加した国会議員の「世界一になる理由は何でしょうか」という質問がテレビなどで流れ、大きな騒動になったが、結局「世界一の処理速度を実現するのは難しい」(同研究所)形に終わりそうだ。
同研究所によると、事業仕分けの影響を受けるのはシステム開発部門。現在米国にある世界最速コンピューターより50倍速い毎秒1京(1兆の1万倍)回の演算を行うシステムを開発し、世界最速の奪還を目指していたが、事業仕分けで40億円の予算削減が決定。このためハードウエアの導入時期が予定していた平成23年11月から半年遅れの24年6月になる。この間に、日本のスパコンの性能をしのぐ米国製が完成してしまう可能性が高いという。
(引用終わり)
民主党政権が事業仕分けなどいうパフォーマンスのためのパフォーマンスをやったおかげで日本のスパコン世界一逃す公算が高くなりました。これは単なるコンピュータ分野の出遅れ、という簡単な話ではなく、渡辺貞プロジェクトリーダーの「世界最速をめざすからこそ、さまざまな技術開発ができる」という言葉にも表れているように、その中に含まれる多くの日本の最先端技術がすべて世界一から遠のくことを意味しています。そうなると今後日本が技術立国していくのに暗雲立ち込めてくることは自明になってきます。少なくても、十分世界一が射程に入っているものも「よくてギリギリ世界一」になってしまうものが多発することは少し考えれば誰もが容易に想像できるでしょうし、「ギリギリで世界2位になってしまう」というものがそれより多くなるであろう事も容易に想像つくことでしょう。
「世界一になることに意味があるのか?」という大脳前頭葉が死滅しているとしか取れない頭の出来を披露した政治屋もいたようですが、少なくても日本という国の将来を考えたとき、スーパーコンピュータが世界一になるということは周辺技術分野でも世界一を多数獲得することであり、これに意味があるということがわからないというのは大脳前頭葉死滅くらいでは表現しがたい頭脳レベルであるというしかないでしょう。もっとも、日本という国を世界の先進国から蹴落とそうという意図があるなら大変優秀な頭脳の持ち主といえるのもまた事実ではありますが。
まぁ、政治的議論やスーパーコンピュータに関する意見や世界一の意味のわからない頭や、日本に対する悪意などの是非は別としても、こうした深刻な事態になってきていることは事実ということを指摘することで話を先に進めます。
さて、現在の世界は石油という化石燃料にエネルギーのほとんどを依存しています。当然日本も例外ではありません。しかし、この石油も妄言のものですから、もうそんなに持たないことも誰でもがわかっていることです。そうなると資源も大して持たない日本にとって、技術力に頼れない状況が訪れれば、ソ連崩壊後のキューバのようになる可能性はかなりあるわけです。
1989年のソ連崩壊によって、小さな島国であるキューバは突然支援を失い、1990年には、極端なモノ不足とあらゆるレベルでの困難を経験する時期になってしまい、いまだにある程度は存在している。何と言ってもほぼ一夜にして、キューバでは実際に燃料もなければ、輸入食料もなくなり、それまで輸入されていた肥料と殺虫剤の約80%も失ったのだから、その困難さは想像を絶するものといえるでしょう。これをキューバでは
「スペシャル・ピリオド」と読んでいます。
食料40%、木材10%、エネルギー4%
これが現在の日本の自給率です。これで、化石燃料が枯渇してきている中で技術も世界一ではない日本にどの国が石油を今のように使えるようにしようと思うでしょうか。また、仮に運よく石油を手に入れられたとしても、しょせんそんなに長く続くものではないのですから一時的な気休めでしょう。
そうなると、自動車とかほとんど使えないし、農業でも農機が使えない、電車も怪しい、と当時のキューバほどにはならないとしても、感覚としては同じくらいかそれよりかなり悲惨な状況に感じるのは間違いないでしょう。
少し考えただけでも、100年くらいの後退は十分ありうるでしょう。ましてや現政権がアメリカとの同盟より、中国、朝鮮半島重視の姿勢を打ち出しているのですから、原油のストップという悪夢がもうすぐそこまで来ている状況にひた走っていることは自明です。
こうなると私たちが自衛策としては、サステナビリティ、つまり持続可能な開発やそれに基づく持続可能社会の実現が急務であるということになります。もちろん他にも大切なことはあるでしょうが、基軸となるのはサステナビリティに尽きるといっても現実的選択肢としては問題ないでしょう。(国連の「環境と開発に関する国際委員会」で提唱されたこのサステナビリティについてはまた別の機会でに取り上げることにします)
ともあれ、問題点をあげつらったり、それについての不平不満を言っていても事態はまったく良い方向には進みません。急務なのは一刻も早く持続可能なコミュニティを作ることでしょう。国策としてのセステナビリティが望むべくもない状態ならば、次善の策として、やはり持続可能な集落のモデルを作っておかないといけないと思うのです。しかも、ある程度の短期間でそれなりの完成度を求める必要があるのですから、ある程度の強力さを持った意思統一がコミュニティ建設の中心に必要となるでしょう。そして全国から、同じ志を持てるような人たちが、いざとなったら避難できるような、そして「その時」になったとき、各地に援助できるような持続可能な場所を作らないと、と結構今危機感を感じています。
そこで学び、そこで技術を身につけた人たちが、困った地域に行って援助して持続可能なエリアを作る。そして、その後方支援をこっちが徹底的に行う。こうした発想を実現しようという動きがきたるべき「日本版スペシャルピリオド」への現時点で私たちにできることの大きな一つでしょう。
